しつけ前に知っておきたい愛犬の上下関係

犬というのは上下関係の概念を持つ、家族がいる家に引き取られた時には家族内に順位をつけるというイメージを持つ人も多いでしょう。家族が複数人いる場合は、年長者を一番偉い人として子どもは自分よりも下の存在として扱うと言われてきました。ただ、最近では犬は上下関係を持つことはない、家族に順位をつけることもないと言われるようになってきています。

上下関係や順位を作ると言われてきたのは、犬の祖先が野生のオオカミだったためです。オオカミだった頃の名残で、上下関係があると言われてきましたが、犬は上下関係ではなく自分の世話をしてくれる相手かどうかで人を判断するようになっています。しつけをしたくてもいうことを聞かない場合、下に見られていると考えてしまう人もいますが、実際は世話などをする機会が少なく信頼関係が築けていないだけということは少なくありません。
家族の中でも、子どもが下の順位にされてしまいやすいと言われていたのは、大人と比べて世話をする機会が少ないためです。子どもであっても、積極的に世話をすれば犬からの信頼を得やすくなります。

家に迎え入れた愛犬の世話を効率良く進めたい場合は、まず積極的に身の回りの世話をして信頼関係を築くところから始めておくと良いでしょう。世話をしてくれる人という印象を付ければ、何か指示はないかとアイコンタクトを取ってくれる犬となるでしょう。

どれだけしつけを頑張っても、愛犬が指示を聞いてくれない、目すら見てくれないのであれば思うような成果が出ないことになります。そのため、しつけを始める前には自分からも積極的に餌をあげたりブラッシングをしたり、積極的に世話をしておくと良いでしょう。ただ、この時に重要となるのが飼い主側が主導権を持って世話をすることです。信頼関係を築くためであっても、主導権を愛犬側に渡すとなかなかいうことを聞いてくれなくなることがあります。そのため、餌は決まった時間にあげるなど、飼い主主導で世話をしていくことがおすすめです。