愛犬のしつけは一度に何もかも教えないこと

愛犬のしつけと一口に言いますが、トイレに始まって食事の時のしつけ、やたらに物を噛まない、そして散歩では飼い主の指示に従わせるなど、色々な形でのしつけがあります。これらをすべて一度に教え込むのではなく、その時々で愛犬に教え、できたらほめてあげるのがしつけの基本と言えるでしょう。たとえばトイレの場合は、まずシーツを敷いたサークルやゲージなどに誘導し、そこで排泄させるようにします。特に朝起きた時や食後は、犬はトイレに行きたがるので、そのタイミングを見計らうようにしましょう。

また床のにおいを嗅ぎ始めたような時も、速やかにトイレに誘導します。食事の時も、まず待てとよしのサインを教え、飼い主がよしと言うまでは食べてはいけない、それを教えるようにしましょう。またこの場合、決まったサインを教えておかないと犬も混乱し、どのようにすればいいのかわからなくなってしまいます。また子犬の内はいわゆる甘噛みをしたがるものですが、これも噛んでいい物とそうでない物を教えます。噛んでいい物としては、ゴム製のおもちゃを与えるといいでしょう。逆に人間を噛む、家具などを噛む場合はそれはいけないと教えます。

いつもの話しかける調子ではなく、低めの声で注意すると効果的です。もし甘噛みをされた場合は、しばらくの間無視するといいでしょう。要は犬に、これをしたらほめてもらえるが、これをしたら無視されるということを分からせることです。犬はほめてもらえることを率先してやろうとするからです。そして散歩ですが、この時もつかず離れず程度にリードを持ち、何かいけないこと、例えば他の人に飛び掛かろうとするとか、水たまりに足を突っ込もうとしたりする時は、リードを引っ張って飼い主の側に誘導します。

リードを引っ張られて苦しい思いをすることで、犬はやってはいけないことを学ぶようになります。また犬の体に触らせること、これも大事なしつけです。体に触ることは普段のケアだけでなく、病気やけがの早期発見という意味を持つからです。この時はまずアイコンタクトから始め、犬との信頼関係を築いてからにしましょう。